「高等学校生物/生物II/生物の進化」の版間の差分

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鳥類の胚でのアミノ酸の分解における進化の証拠
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[[File:Platypus.jpg|thumb|300px|カモノハシ。顔は右側。]]
古い地質時代に繁栄していた生物の子孫で、現在でも、その個体の体の特徴が、古い地質時代の体の特徴と、あまり変わっていない生物を '''生きている化石'''という。
植物では、イチョウやソテツやメタセコイアが、「生きている化石」の具体例である。イチョウは裸子植物だが、精子をつくる。(シダ植物は精子をつくる。)
動物では、カモノハシやシーラカンスやカブトガニが、「生きている化石」の具体例である。
オーストラリアに生息するカモノハシ(英:platypus)は、子を母乳で育てるのでホニュウ類だが、卵生であり、くちばしを持っている。このため、カモノハシは、ハチュウ類から哺乳類への進化の間の特徴であると考えられている。
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=== 発生における証拠 ===
[[画像:Baer embryos.png|thumb|250px|エルンスト・ヘッケル ([[:en:Ernst Heinrich Philipp August Haeckel|Ernst Haeckel]]) によるセキツイ動物の胚の比較。なお、図の初期胚には形態的な類似性が見られるが、今日ではマチガイだといわれている。左の4つは魚類、両生類、爬虫類、鳥類。右半分はホ乳類。右端がヒト。]]
* ヘッケルの発生反復説
脊椎動物は、発生の初期の胚の形が、似通ってる。このことから、脊椎動物は、共通の祖先を持つ可能性が推測できる。これをドイツの'''ヘッケル'''は「個体発生は系統発生を繰り返す。」と表現した。系統発生とは進化の歴史のこと。
 
===* 鳥類の胚でのアミノ酸の分解における進化の証拠 ===
ニワトリの胚において、窒素代謝物を調べると、発生の初期ではアンモニアを排出している。次に尿素を排出するようになり、最終的には尿酸を排出するようになる。これは、ニワトリの祖先の代謝の進化の順序をあらわしていると考えられる。
 
魚類や両生類では、窒素からアンモニアを代謝して排出している。両生類や哺乳類では、尿素を排出している。爬虫類や鳥類では尿酸を排出している。
 
これは、鳥類が、魚類 → 両生類 → ハ虫類 → 鳥類 という順序で進化したことと一致する。
 
=== 分子に見られる事実と解釈 ===