「高等学校生物/生物IB‐生態系」の版間の差分

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'''一次消費者'''(primary consumer)
用語の英訳中
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その地域には、まだ森林が育つような土壌が出来上がって無いので、森林は育たない。また、植物の根や種子も、溶岩で焼き払われており、存在していない。植物が育つのに必要な窒素分などの栄養分も、少ない。保水力も少ない。
 
その焼かれて冷めたあとの地域には、まずコケ類や地衣類などが、その地域に入り込み、遷移が始まる。このように、植物が生育していなかった場所から始まる遷移を一次遷移(いちじ せんい、primary succession)という。
また、このように初期の遷移で、その地域に入りこむ植物種を'''先駆種'''(せんくしゅ)という。あるいは、先駆種のことを'''パイオニア'''ともいう。
 
ある遷移が、陸上で起きた遷移なら、'''乾性遷移'''(かんせい せんい、xerarch succession)という。いっぽう、湖沼などの水辺で起きる遷移を'''湿性遷移'''(しっせい せんい、hydrarch succession)という。
先ほど例にあげた、溶岩が流れたあとの遷移は、'''乾性遷移'''しっかんせい せんい)である。
 
乾性遷移での一次遷移は、普通、コケ類・地衣類の侵入から始まり、続いて同じ場所に草木が侵入し、そのあと、同じ場所に木が侵入する。
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日なたで成長しやすい植物を'''陽性植物'''(ようせいしょくぶつ、sun plant)という。アカマツ・[[w:クロマツ|クロマツ]]・[[w:ソラマメ|ソラマメ]]・[[w:ススキ|ススキ]]・カラマツ・カタクリ・トマトなどが陽性植物である。
 
森林内などの日かげで成長しやすい植物を'''陰性植物'''(いんせいしょくぶつ、shade plant)という。[[w:ブナ|ブナ]]・シイ・カシ・ドクダミ・カタバミ・モミ・アオキやシダ・コケ植物などが陰性植物である。
光合成速度と光について、補償点や光飽和点は図のようになる。
 
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山火事や地滑りや台風などで、森林で一部の木が破壊されると、その破壊されて倒れたりした木の部分での植生の競争の安定が崩れ、その破壊された木の付近の場所は草原などに戻る。倒れた木のあった場所では、今まで覆っていた木が無くなったため、光が差し込むようになり、日当たりが増す。このような、森林内部の日当たりの良い場所を'''ギャップ'''という。
 
このようなギャップの場所では(森林内の日当たりの良い場所では)、陽生の植物が成長できるので、新たに遷移していく。これを'''二次遷移'''(にじ せんい、secondary succession)という。二次遷移では、土壌がすでに形成されているため、一時遷移と比べて遷移が速く進行する。
 
二次遷移が起きるのは、けっして地滑りや台風による倒木などの自然災害だけでなく、人間が森林伐採をした場合にも二次遷移は起きる。
 
=== 湿性遷移 ===
また、湖沼でも遷移は起きる。湖沼など水場で起きる遷移を'''湿性遷移'''(しっせい せんい、hydrarch succession)という。いっぽう、陸上での遷移を乾性遷移という。
 
まず、水深によって、湖沼での遷移は変わる。あまりにも水深が深すぎると、日光が水底に届かないため、水草は生えにくい。