「高等学校物理/物理I/波」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
TEX式中に、360°の「°」の部分を追加
77 行
波の波形における位置xと時間tと、その地点での変位 y の関係を式で表せる。なお、式の角度の単位は度数法(°)とする。90°で直角の単位である。
 
:<math>y = A \sin (360 ^\circ(\frac t T - \frac x \lambda))</math> (公式)
あるいは、
:<math>A \sin (360^\circ(\frac t T - \frac x \lambda) + \delta)</math> (公式)
のような式になる。
 
87 行
 
証明の簡単化のため、
:<math>y = A \sin (360^\circ(\frac t T - \frac x \lambda))</math>
の場合を考えよう。
 
まず、位置x=0のとき、周期と時間の定義から、その波形は、周期と同じ時間が経ったときに波形が1周するはずだから、
:<math>y(x=0,t) = A \sin (360^\circ \frac t T)</math>
のような形になるはずである。
 
つぎに、この振動が速度vで広がることを考えると、点 x での式は
:<math>A \sin (360^\circ\frac 1 T(t - \frac x v))</math>
となる。なぜなら、地点 x では、振動が <math>\frac x v</math> だけ遅れて来るからである。
 
この式 <math>y=A \sin (360^\circ \frac 1 T(t - \frac x v))</math> でも正弦波の公式なのだが、さらに <math>v = \frac \lambda T</math>の関係を用いると、この式は
:<math>y=A \sin (360^\circ (\frac t T - \frac x \lambda))</math>
と変形できる。
 
また、上の式の仮定では 時刻t=0 で 点x=0 では、振動が 0 だったと仮定しているが、実際にはその地点でちょうど正弦運動の最も高い部分や最も低い部分にいてもその波は正弦波となる。この分を取り入れるため、上の式に
 
:<math>y=A \sin (360^\circ(\frac t T - \frac x \lambda) + \delta)</math>
 
のように定数(ここでは<math>\delta</math>)を入れることもある。ここで<math>\delta</math>は位相(いそう、phase)と呼ばれる。
111 行
*問題例
**問題
振幅23[m], 周期2[s], 波長0.5[m]で与えられる正弦波の式を述べよ。ただし位相は0としてよい。
**解答
:<math>
A \sin (360^\circ(\frac t T - \frac x \lambda))
</math>
を使えばよい。答えは
:<math>
23 \sin (360^\circ (\frac t 2 - \frac x {0.5}))
</math>
となる。