「高校化学 鉛」の版間の差分

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Ninomy (トーク | 投稿記録)
高等学校化学I/金属元素の単体と化合物 2009年5月9日 (土) 15:35(UTC) より分割。執筆者: Ninomy のみ
 
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=== 鉛 ===
[[File:Metal cube lead.jpg|right|200px|鉛]]
'''鉛'''(Pb)は青白色のやわらかい金属である。両性元素鉛および鉛の化合物は有毒であり、酸とも塩基とも反応して水素を発生する。
 
鉛は、両生元素であり、硝酸、強塩基の水溶液と反応して溶ける。しかし、塩酸と希薄硫酸には、鉛の表面に難溶性の皮膜(塩化鉛 PbCl<sub>2</sub> や、硫酸鉛 PbSO<sub>4</sub> の皮膜は、水に難溶)が発生するため、溶けない。
: Pb + 2HNO{{sub|3}} &rarr; Pb(NO{{sub|3}}){{sub|2}} + H{{sub|2}}
: Pb + 2NaOH + 2H{{sub|2}}O &rarr; [Pb(OH){{sub|4}}]{{sup|2-}} + 2Na{{sup|+}} + H{{sub|2}}
ただし、塩酸と希硫酸には溶けない。また、アンモニア水のような弱塩基にも溶けない。
 
 
[[File:UL20712.jpg|right|200px|鉛蓄電池]]
酸化PbOは黄色の塩を生じるためく、古くは、黄色絵の具の顔料として用いられ

また、鉛と酸化鉛は鉛蓄電池の電極版として用いられる。
 
[[File:Solder.jpg|right|200px|ハンダ]]
鉛とスズを主成分とする[[w:ハンダ|ハンダ]]は融点が低いため溶接が容易で、電気回路の組み立てに用いられた。だが、鉛の毒性への懸念から、近年では、鉛を用いないハンダ(「鉛フリーはんだ」などと言う)など、鉛を用いない別材料にハンダは変わってきている。
 
 
鉛の化合物は水に溶けにくいものが多いが、硝酸鉛 Pb(NO<sub>3</sub>)<sub>2</sub> や酢酸鉛 (CH<sub>3</sub>COO)Pb は水によく溶ける。
 
=== イオン ===
鉛(Ⅱ)イオン(Pb{{sup|2+}})は様々な沈殿を作る。アンモニア水や少量の水酸化ナトリウム水溶液を加えると、水酸化鉛(Ⅱ)の白色沈殿を生じる。
: Pb{{sup|2+}} + 2OH{{sup|-}} &rarr; Pb(OH){{sub|2}}↓
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鉛(Ⅱ)イオン水溶液にヨウ化カリウム水溶液を加えると、ヨウ化鉛(Ⅱ)の黄色沈殿を生じる。
: Pb{{sup|2+}} + 2I{{sup|-}} &rarr; PbI{{sub|2}}
 
== その他の性質 ==
放射線の遮蔽材として、鉛は用いられている。