本文
編集白文 訓読文
編集静夜思 静かな夜に思う
牀前看月光 牀前(しょうぜん) 月光を看る
疑是地上霜 疑うらくは是れ地上の霜かと
挙頭望山月 頭を挙(あ)げて 山月を望み
低頭思故郷 頭を低(た)れて 故郷を思う
現代語訳
編集- (起句)寝床の前に窓から射し込む月光を見る。
- (承句)まるで地面におりた霜のようではないか。
- (転句)頭をあげて山の上の月を眺め、
- (結句)頭をたれて故郷のことを想う。
鑑賞
編集詩の前半では作者の寝室の床を明るく照らす月光を詠う。
後半では月光に誘われるようにして窓から外を眺めた作者が、ふと故郷のことを思い出し、その郷愁にかられ頭を下げてうなだれる様子を詠じている。
押韻
編集- 光・霜・郷