刑法第238条
条文編集
(事後強盗)
- 第238条
- 窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
改正経緯編集
2022年改正により、以下のとおり改正。施行日については未定(2022年10月10日時点)。
- (改正前)懲役
- (改正後)拘禁刑
解説編集
「窃盗」には窃盗未遂犯も含まれ、事後強盗未遂罪とは窃盗が未遂に終わった場合をいう(窃盗が既遂で暴行・脅迫が未遂の場合を含むとする説もある)。ドイツの強盗的窃盗罪において窃盗が既遂の場合しか処罰されないのに日本の事後強盗罪において窃盗が未遂の場合にも処罰される理由は、ドイツの場合窃取した目的物の占有を保持するための暴行・脅迫を処罰する趣旨で強盗的窃盗罪が規定されているのに対して、日本の場合それだけでなく「逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するため」の暴行・脅迫を処罰する趣旨で事後強盗罪が規定されているからである。
参照条文編集
- 刑法第243条(未遂罪)
- 未遂は、罰する。
判例編集
|
|