料理本/リュウガン
リュウガン(竜眼, 学名: Dimocarpus longan)は、ムクロジ科リュウガン属の熱帯性果樹で、その果実が「リュウガン」として知られています。 ライチ や ランブータン と同じムクロジ科に属し、東南アジアおよび中国南部が原産です。リュウガンの果実はライチに似ていますが、風味がやや控えめで、黒い種が眼球のように見えることから「竜の目」とも呼ばれています。
リュウガン | |
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果物 | |
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特徴
編集リュウガンの木は、気候や土壌によっては30メートルを超える高さに成長することもありますが、通常は9〜12メートル程度です。幹は太く、樹皮はコルク状で、枝は長く垂れ下がる傾向があります。葉は長さ10〜20センチメートルの楕円形で、6〜9対の小葉から成る偶数羽状複葉です。葉の表面は光沢のある濃緑色で波状です。
春には枝先に淡黄色の花序(パニクル)が咲き、小さな花は5〜6枚の萼片と花弁を持ちます。リュウガンは雌雄異花を持ち、花序の中に雄花、雌花、両性花が含まれています。果実は直径約2.5センチメートルの球形で、薄い皮を持ち、果肉は半透明で多汁です。種は大きく、黒く、白い斑点があり、これが眼球のように見えることから「竜眼」と名付けられました。
季節
編集リュウガンの収穫期は ライチ よりもやや遅く、夏から秋にかけて果実が熟します。リュウガンは寒さに弱く、霜に対しても敏感です。温暖な気候と砂質土壌を好み、適度な酸性度と有機物を含んだ土壌でよく育ちます。
選び方と保存
編集リュウガンを選ぶ際には、果皮がしっかりしていて、種が黒く光沢があるものを選びましょう。果皮が乾燥していないものが新鮮です。冷蔵保存が可能ですが、果実は比較的短期間で消費することをおすすめします。
使用方法
編集リュウガンはそのまま生で食べるのが一般的です。果皮を剥いて、甘くジューシーな果肉を楽しみます。デザートやフルーツサラダとして使用されるほか、乾燥させたリュウガンは薬膳料理にも利用されます。
栄養成分
編集リュウガンはビタミンCが豊富で、抗酸化作用があり、免疫力の強化に役立ちます。また、鉄分や食物繊維も含まれており、健康維持に貢献します。
まとめ
編集リュウガンはその甘さと特有の風味で知られる果物で、東南アジアの食文化において重要な役割を果たしています。新鮮な状態で楽しむことで、その独特の風味を存分に味わうことができます。デザートや薬膳料理としても活用されるリュウガンを、ぜひお試しください。