天ぷら(てんぷら、天麩羅、天婦羅)は、魚介類や肉、野菜等の食材を小麦粉を主体とした衣で包み、油で揚げて調理する日本料理である。
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概要
編集種(タネ)と呼ばれる食材を、小麦粉と鶏卵で作った衣をつけてから、天ぷら鍋などを使用して、食用油で揚げる料理である。日本では長崎天ぷらを起源にして東に伝わり、「江戸の三味」の一つとなり、江戸料理すなわち江戸(東京)の郷土料理となっている。現代では、天ぷらは日本国内外に広がっている。
歴史
編集天ぷらの起源は、16世紀にポルトガルから伝わった南蛮料理とされる。当時は野菜を中心としたタネをラードに代わりごま油などの植物油で揚げる「つけ揚げ」と呼ばれていた。これが江戸時代に江戸に進出し、魚介類をゴマ油で揚げる「ゴマ揚げ」として庶民の間で浸透していったと考えられている。
屋台ではなく天ぷら店として店舗を構えるようになったのは幕末近くであった。明治に入り、料亭や天ぷら専門店が広がるとともに大阪にも天ぷらが伝わることになる。大正時代の関東大震災において職を失った職人が各地に移り、各地へ江戸前の天ぷらを広めることとなった。また、関西の職人が上京したことから野菜揚げに塩をつけて食べる習慣も東京に広まった。その後、屋台の天ぷら屋は姿を消して、天ぷら専門の店舗が目立つようになった。
調理法
編集天ぷらは、衣、揚げ油、タネの3つの要素によって構成される。
衣
編集衣は、一般的に小麦粉、鶏卵、冷水で作る。小麦粉は軽く数回サックリと混ぜる程度にして、グルテン生成を抑える。グルテンは天ぷらの揚げ上がりの食感を悪くするからである。グルテン生成の少ない、製粉後しばらく期間を置いた小麦粉を使うこともある。
揚げ油
編集揚げ油は、天ぷらの香りを決定付ける重要な要素である。ごま油または綿実油を使用し独自に配合した揚げ油を使用する天ぷら店もある。ごま油を使用すると衣がこんがりと色が付く「黒天ぷら」、サラダ油などを使用すると衣が白っぽい「白天ぷら」になる。
タネ
編集タネは、魚介類、野菜、肉など様々なものが使用される。江戸前天ぷらでは、新鮮な車エビ、穴子、ハゼ、キス、シラウオ、バカガイ、ギンポなどを主に使用する。
その他
編集天ぷらには、様々な付け合わせがある。大根おろし、ポン酢、天つゆなどが一般的である。また、塩やレモン汁だけで食べるのも良い。
天ぷらの種類
編集天ぷらには、様々な種類がある。以下に、代表的なものをいくつか挙げる。
天ぷらの食べ方
編集天ぷらは、揚げたてを熱々で食べるのが一番美味しい。お好みで付け合わせを添えて、天つゆやポン酢につけて食べる。
天ぷらの栄養
編集天ぷらは、衣に小麦粉を使用しているため、炭水化物が豊富である。また、油で揚げているため、脂質も多い。しかし、魚介類や野菜を使用しているため、ビタミンやミネラルも豊富である。
天ぷらの選び方
編集天ぷらを選ぶ際は、衣がサクサクとしていて、油っぽくないものを選ぶ。また、タネが新鮮なものを選ぶ。
天ぷらの保存方法
編集天ぷらは、揚げたてをすぐに食べるのが一番美味しい。冷めると衣がシナッとしてしまうので、保存には向かない。どうしても保存したい場合は、冷蔵庫で保存し、食べる前に電子レンジで温めると良い。
天ぷらの豆知識
編集- 天ぷらの衣は、グルテンが少ない方がサクサクとした食感になる。
- 天ぷらを揚げる際は、油の温度が170~180℃が適温である。
- 天ぷらを揚げ終わった後は、油をよく切ってから食べる。
- 天ぷらには、様々な付け