「薬理学/生理活性物質と消化器作用薬」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
189 行
==== スクラルファートなど ====
'''スクラルファート'''(硫酸アルミニウムスクロース<ref>『NEW薬理学』、P491</ref>)は、ショ糖硫酸エステルの不溶性かつ非吸収性<ref>『はじめの一歩の薬理学』、P161</ref>のアルミニウム塩であり<ref>『パートナー薬理学』、P328</ref><ref>Bertram G.Katzung 著、柳沢輝行ほか訳『カッツング薬理学 原書第10版』、丸善株式会社、平成21年3月25日 発行、P1120</ref>、胃内の粘液欠損部分に結合するので、粘膜保護剤になる。
 
 
機序の詳細は不明米国も制酸薬、H<sub>2</sub>受容体遮断薬、プロトンポンプ阻害薬、などと同等の効果があるとスクルアルファートは評価されている<ref>『標準薬理学』、P538</ref><ref>Bertram G.Katzung 著、柳沢輝行ほか訳『カッツング薬理学 原書第10版』、丸善株式会社、平成21年3月25日 発行、P1120</ref>。
なおスクラルファートは日本で開発された薬剤である<ref>『標準薬理学』、P538</ref>。
 
スクラルファートには、弱い<ref>『標準薬理学』、P538</ref>抗ペプシン作用もある。
:※ スクラルファートは抗ペプシン薬として分類される場合もあるが、しかし胃粘膜の保護は酸にも有効なので、
:標準薬理学では、抗ペプシン薬としては分類していない。
 
なお、機序の詳細は不明である<ref>Bertram G.Katzung 著、柳沢輝行ほか訳『カッツング薬理学 原書第10版』、丸善株式会社、平成21年3月25日 発行、P1120</ref>。
 
 
便秘の副作用がある<ref>『はじめの一歩の薬理学』、P161</ref>。しかし、吸収されづらいことから、全身性の副作用は事実上は無いと考えられており、よって安全性が高いと考えられている<ref>『標準薬理学』、P538</ref><ref>Bertram G.Katzung 著、柳沢輝行ほか訳『カッツング薬理学 原書第10版』、丸善株式会社、平成21年3月25日 発行、P1120</ref>。
 
またアルミニウムが少量ながら吸収されるので、腎不全の患者には投与すべきではない<ref>Bertram G.Katzung 著、柳沢輝行ほか訳『カッツング薬理学 原書第10版』、丸善株式会社、平成21年3月25日 発行、P1120</ref>。また、透析患者にも投与すべきではない<ref>『パートナー薬理学』、P328</ref>という説もある。
 
機序の詳細は不明である<ref>Bertram G.Katzung 著、柳沢輝行ほか訳『カッツング薬理学 原書第10版』、丸善株式会社、平成21年3月25日 発行、P1120</ref>。
 
=== 攻撃因子の抑制 ===