条文

編集

(相当な損害額の認定)

第114条の5
  1. 著作権出版権又は著作隣接権の侵害に係る訴訟において、損害が生じたことが認められる場合において、損害額を立証するために必要な事実を立証することが当該事実の性質上極めて困難であるときは、裁判所は、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果に基づき、相当な損害額を認定することができる。

解説

編集

著作権出版権または著作隣接権の侵害に係る訴訟における損害額の立証負担を軽減するための規定である。


著作権侵害、出版権著侵害および著作隣接権侵害による損害は、経済活動を通じて発生するため、損害の範囲およびその額を立証することは困難な場合がある。

従来、著作権法上、114条の規定により立証負担の軽減が図られていた。また、平成8年の民訴法の全面改正時には、民事一般の原則として、民訴248条においてその立証負担を軽減する措置が定められた。


そこで、損害額を立証するために必要な事実を立証することが当該事実の性質上極めて困難であるときは、裁判所口頭弁論の全趣旨および証拠調べの結果に基づいて相当な損害額を認定することができることとした。

参照条文

編集

前条:
著作権法第114条の4
(鑑定人に対する当事者の説明義務)
著作権法
第7章 権利侵害
次条:
著作権法第114条の6
(秘密保持命令)


このページ「著作権法第114条の5」は、まだ書きかけです。加筆・訂正など、協力いただける皆様の編集を心からお待ちしております。また、ご意見などがありましたら、お気軽にトークページへどうぞ。