高等学校公共/裁判所Ⅰ
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本節から2回に分けて裁判所について学習します。なお、大学の憲法テキストや公務員採用試験の憲法・社会科学の参考書には発展事項として司法権の意義に関する判例やその意味とかがかなり多く掲載していますが、公民の教科書には掲載しておりません。(公民の図説にその内容が載っているくらいです。)
裁判所の権威
編集※条文は高校生に分かりやすくするため少し変えています。
日本国憲法 第6条【天皇の任命行為】 |
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第2項 天皇は、内閣の推薦を受け、最高裁判所長官を選びます。 |
日本国憲法 第76条【司法権の機関】 |
第1項 全ての司法権は、最高裁判所や法律に従って設置する下級裁判所に属します。 |
日本国憲法 第79条【最高裁判所の構成】 |
第1項 最高裁判所は、その長官と法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、内閣がその長官以外の裁判官を選びます。 |
最高裁判所
編集構成(日本国憲法第79条第1項、裁判所法第5条第3項)
編集最高裁判所は、長たる裁判官(最高裁判所長官)1名とその他の裁判官(最高裁判所判事)14名の計15名で構成されています。そして、少なくとも10人は、裁判官、検察官、弁護士、大学法学部教授などから選ばれます。
最高裁判所の裁判官
編集選任
編集選任方法についてはよく出題されますから、しっかりと覚えてください。
最高裁判所長官(日本国憲法第6条第2項)
編集基本的に各機関のトップは「推薦(法律用語では指名)」からスタートします。内閣でも同じです。そこで、最高裁判所長官は、内閣の推薦を受け、天皇が選びます(法律用語では任命)。
最高裁判所判事(日本国憲法第7条第5号、裁判所法第39条第3項)
編集トップ以外の構成メンバーは「選択(法律用語では任命)」からスタートします。したがって、最高裁判所のその他の裁判官は、内閣が選んだ後、天皇が認めます(法律用語では認証)。
任期・定年(日本国憲法第79条第5項、裁判所法第50条)
編集最高裁判所裁判官には、任期がありません。ただし、法律に定める年齢(70歳)に達した時に、退官します。要するに、一度最高裁判所裁判官になったら、特別な事情がない限り退官年齢まで最高裁判所裁判官でいられます。
国民審査(日本国憲法第79条第2項・第4項)
編集最高裁判所の裁判官は定期的に国民審査があり、罷免も出来ます。