高等学校古文/古典文法入門
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文語と口語
編集現在私たちが使っている言葉を口語(現代語)と言う。対して、明治初期まで使用されていた言葉を文語(古典語)という。高校の学習や一般社会において文語は、奈良時代から江戸時代までの言葉を指すことが多い。
次の文章は『竹取物語』の冒頭部分である(この文章の内容は中学校国語 古文/竹取物語を参照)。
今は昔、竹取の翁(おきな)とい |
この文章から、現代語と古典語の違いをまとめる。
- 主語を表す助詞「が」の省略
「竹取の翁といふもの(が)ありけり」
「もと(が)光る」
- 活用の仕方が違う
「野山にまじりて」(現代語では「まじって」となる)
- 仮名遣いが異なる(歴史的仮名遣い)
「いふ」(いう)
「よろづ」(よろず)
品詞
編集全ての単語は3つの基準で分類される。
- 自立語か付属語か
- 活用するかしないか
- 文を作る際にどんな働きをするか
分類
編集自立語
編集活用しない
編集- 名詞
- 副詞
- 連体詞
- 接続詞
- 感動詞
活用する
編集- 動詞
- 形容詞
- 形容動詞
付属語
編集- 助動詞:活用する
- 助詞:活用しない
体言(名詞)
編集- 普通名詞:普通の名詞
- 固有名詞:人名・地名など、その事物固有の名詞
- 数詞:「幾人」「二匹」など、数量や順序を表す名詞
- 形式名詞:「こと」「とき」「もの」など、用言の後ろについて体言化させる名詞
- 代名詞:「此」「其」「彼」など、特定・一般の名称を用いずに対象を指す名詞
用言
編集- 動詞
- 形容詞
- 形容動詞
未然形 | 連用形 | 終止形 | 連体形 | 已然形 | 命令形 |
---|---|---|---|---|---|
「ず」「む」「ば」などに続く | 「て」「けり」用言などに続く | 文末、言い切る場合に用いる。 | 体言などに続く | 「ど」「ども」「ば」などに続く | 命令する形で言い切る場合に用いる |
咲かず | 咲きて | 咲く。 | 咲く時 | 咲けど | 咲け。 |