高等学校歴史総合/産業革命による経済発展と社会の変化

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イギリスの産業革命

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イギリスは昔から羊の毛織物を数多く作っていました。加えて、世界各地に豊富な市場と植民地も持っていました。このような好条件からお金が豊富にイギリスへ集まり、農業中心から工業中心の社会に変わりました。やがて、最初の産業革命がイギリスから始まりました。

17世紀になってから、イギリス人はインドの綿織物を気に入るようになりました。一方、イギリスもインドの綿織物に負けたくないので新しい機械を取り入れるようになりました。そこで、ジョン・ケイは布を織るための新しい道具(飛び杼)を作りました。18世紀になると、様々な機械(紡績機・力織機)が発明されました。その結果、昔よりかなり早く糸を紡いだり、布を縫ったり出来るようになりました。また、ジェームズ・ワットが機械の動力部分を改良しました。機械の動力部分は蒸気で動くようになり、綿織物を豊富に作れるようになりました。

電話の発達
19世紀前半、情報をやりとりしやすくするために電話が生まれました。最初、ヨーロッパ諸国で通信網が広がりました。1851年になると、ドーバー海峡の海底にケーブルを通しました。そのおかげで、海を越えて通信出来るようになりました。その後、大西洋とインド洋の海底にもケーブルを通すようになり、世界各地で情報をやり取り出来るようになりました。

交通も大きく変わりました。最初は運河と道路を整備しました。やがて、スティーヴンソンが蒸気機関車を誰でも使いやすいようにしました。その結果、人間は遠くまで行けるようになりました。また、蒸気機関車を使って荷物も早く運べるようになりました。さらに、船の動かし方も風から蒸気で動くようになりました。

産業革命と社会の変化

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リバプールとマンチェスター鉄道

工場は作業を簡単にするために機械を豊富に入れました。こうして、社会の仕組みが大きく変わりました(資本主義社会)。社長はさらに儲けるために、新しい生産方法を作りました。公共交通機関が都市に通るようになり、そこに工場も数多く出来ました。こうして、人々は田舎から都会に引っ越すようになりました。

機械が増えると、一般の人でも製品を作れるようになりました。会社は人を増やすため、女性と子供を安い給料で働かせるようになりました。労働者は会社の対応に不満を持つようになり、働きやすい環境にするように求めました。そして、この労働運動は選挙権も求めるようになりました。こうして、労働運動から全ての国民が平等な社会を目指すような社会主義思想に繋がりました。