民法第183条
条文編集
(占有改定)
- 第183条
- 代理人が自己の占有物を以後本人のために占有する意思を表示したときは、本人は、これによって占有権を取得する。
解説編集
占有代理人が自分で占有する物を以後本人のために占有するという意思表示をしたときは、本人はこれによって占有権を取得する。
本条を占有改定という。条文はわかりにくい。
「代理人(物を売った後の売主が買主のために代理占有している状態)が自己(売主)の占有物(物を売るまでは自分の物)を以後本人(買主)のために占有する(保管する)意思を表示したときは、本人(買主)はこれによって占有権を取得する。 」
要するに物の売主がそれを買主に引き渡さないで買主のために保管しているような状態のことである。
占有改定は、物権の非典型担保である譲渡担保に利用されている。
参照条文編集
- 民法第178条(動産に関する物権の譲渡の対抗要件)
判例編集
- 動産引渡請求 (最高裁判例 昭和30年06月02日) 民法第178条,民法第181条
- 強制執行異議 (最高裁判例 昭和34年08月28日) 民訴法566条
- 第三者異議(最高裁判例 昭和62年11月10日)民法第85条、民法第178条、民法第181条、民法第333条、民法第369条
- [] (最高裁判例 )
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