法学民事法コンメンタール民法第4編 親族

条文

編集

養親が20歳未満の者である場合の縁組の取消し)

第804条
第792条の規定に違反した縁組は、養親又はその法定代理人から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。ただし、養親が、20歳に達した後6箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。

改正経緯

編集

2018年改正(平成30年法律第59号)により、但書が以下より改正。

ただし、養親が、成年に達した後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、この限りでない。

解説

編集

手続きの過誤等により、養親適齢に達しない者が養親となったの縁組の取消しについて定める。養親不適齢者が適齢に達することにより、縁組障害原因が消滅するためである。明治民法の規定(第853条)を継承する。

  1. 養親となった未成年の保護のための規定であるので、養子の側からの取消しは認められていない。
  2. 養親が適齢に達した場合、達した後6ヶ月間は取消権が留保される。ただし、その期間中に、縁組を追認した場合は、取消権を喪失する。

参照条文

編集

参考

編集

明治民法において、本条には以下の規定があった。趣旨は、民法第761条に継承された。

  1. 日常ノ家事ニ付テハ妻ハ夫ノ代理人ト看做ス
  2. 夫ハ前項ノ代理権ノ全部又ハ一部ヲ否認スルコトヲ得但之ヲ以テ善意ノ第三者ニ対抗スルコトヲ得ス

前条:
民法第803条
(縁組の取消し)
民法
第4編 親族

第3章 親子
第2節 養子

第2款 縁組の無効及び取消し
次条:
民法第805条
(養子が尊属又は年長者である場合の縁組の取消し)
このページ「民法第804条」は、まだ書きかけです。加筆・訂正など、協力いただける皆様の編集を心からお待ちしております。また、ご意見などがありましたら、お気軽にトークページへどうぞ。