法学民事法コンメンタール民法第5編 相続 (コンメンタール民法)

条文 編集

(公告期間満了後の弁済)

第929条
第927条第1項の期間が満了した後は、限定承認者は、相続財産をもって、その期間内に同項の申出をした相続債権者その他知れている相続債権者に、それぞれその債権額の割合に応じて弁済をしなければならない。ただし、優先権を有する債権者の権利を害することはできない。

解説 編集

相続債権者及び受遺者に対する公告及び催告(第927条)の期間の満了時に、相続財産からの弁済を行う。明治民法第1031条を継承。
総相続債権が残余相続財産を上回っているならば、債権額の割合に応じ弁済。当然、限定承認をした相続者に相続すべき財産はなくなる。

参照条文 編集

判例 編集

参考 編集

明治憲法において、本条には後見人の親族会による監督に関する以下の規定があった。戦後民法では、親族会に代え後見監督人を創出した民法第864条に継承された。

後見人カ被後見人ニ代ハリテ営業若クハ第十二条第一項ニ掲ケタル行為ヲ為シ又ハ未成年者ノ之ヲ為スコトニ同意スルニハ親族会ノ同意ヲ得ルコトヲ要ス但元本ノ領収ニ付テハ此限ニ在ラス

前条:
民法第928条
(公告期間満了前の弁済の拒絶)
民法
第5編 相続

第4章 相続の承認及び放棄

第3節 遺言の効力
次条:
民法第930条
(期限前の債務等の弁済)


このページ「民法第929条」は、まだ書きかけです。加筆・訂正など、協力いただける皆様の編集を心からお待ちしております。また、ご意見などがありましたら、お気軽にトークページへどうぞ。