高等学校 地理探究/国家と国家群

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 本ユニットでは

国家と領域

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現代世界と国家

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 現代世界は国家が一つの基本単位になっています。特に、かつて植民地だったアジアやアフリカの国々が独立を果たしました。以降、一部の自治領や南極大陸を除き、世界中のほとんどの地域は独立国家になりました。さらに、1990年代にはソ連やユーゴスラビアなど、社会主義国の解体によって独立国の数が増加し、現在、世界には約200の国家があります。

 主権・領域・国民を国家の三要素といいます。主権とは他国からの干渉を受けずに自らの手で領域や国民を統治する権利です。領域とは主権が行き渡る範囲です。国民とは国籍をもつ国家の構成員を指します。

国家の領域

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領海とは

 国家の主権が行き渡る領域は、領土・領海・領空から成り立っています。

 領土は、陸地のほかに河川・湖沼などの内水面をも含んでいます。領土の形態には、ひとまとまりになっている国もあれば、多数の島々で成り立つ国もあります。また、領土が各地に分散している国もあります。

 領海とは領土に接した一定の幅をもった海域です。現在、多くの国が12海里(約22km)を採用しています。領海は、通常、海岸の低潮線を基線として、そこからの距離で決定されます。海岸線の出入りが激しい場合は、直線的な基線を基準に決められます。その場合、基線の内側にある湾や内海は内水とよばれます。

 また、領海の外側でも、接続水域とよばれる海域では、出入国管理などに関する権利が沿岸国に認められます。1982年に調印された国連海洋法条約によって、沿岸から200海里(約370km)までの海域が排他的経済水域(EEZ)として、水産資源や鉱産資源などに対する沿岸国の権利が認められています。

 さらに、その外側の海域は、公海として船舶の航行や漁業が誰でも自由に出来ます。

 領空は、領土・領海の上空にあります。ある国の航空機が他国の領空を通過する場合、事前に国家間の協定を結ばない限り自由な飛行は出来ません。領空の範囲は航空機の飛行可能な大気圏内とされますが、人工衛星が宇宙空間に多数打ち上げられている現在、その利用方法とルールの確立について国際的に議論されています。

様々な国境

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 世界の多くの国は隣国と陸続きで接しており、国家と国家との境界線が国境です。

山脈や河川などの境界は自然的国境とよばれるのに対し、緯度や経度などで定められた直線的な国境(数理的国境)は人為的国境とよばれています。人為的国境は民族の分布と無関係に引かれ、民族間の対立や紛争が絶えません。国境は、隣接する2国間の国境協定によって決定されます。しかし、互いに主張が対立し、国境紛争に発展する場合もあります。海を隔てて他国と接する場合でも、領海や排他的経済水域の範囲が重なりあう場合は、関係沿岸国の協議によって境界線を設定する必要があります。特に境界線周辺に海底油田や海底ガス田などが見つかると、資源開発を巡る争いに発展します。

国家の分類

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 国家は、様々な観点から分類出来ます。日本などの多くの国のように、地方自治体に比べて、中央政府の権限が強い国家を中央集権国家といいます。また、アメリカ合衆国やロシアのように、司法権と立法権などの権限をもつ州や共和国などが連合して成り立っている国を連邦国家といいます。これ以外にも、国家を構成する民族の数からみた分類もあります。一つの民族が一つの国をつくるという民族国家(国民国家)の考え方は、近代ヨーロッパで発達しました。しかし、現実の世界をみると、全ての国民が一つの民族に属するという単一民族国家はほとんど存在しません。これに対して、多民族国家とは、ナイジェリアやスペイン、ロシア、中国などのように、複数の民族から構成され、それぞれが強い民族意識を持っている国を指しています。近代以降の国家形成の過程では、このような民族意識やナショナリズム(民族主義)が重要な役割を果たしてきました。