法学民事法民法コンメンタール民法第2編 物権 (コンメンタール民法)

条文

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占有権の取得)

第180条
占有権は、自己のためにする意思をもって物を所持することによって取得する。

解説

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占有権の発生原因についての一般的な規定である。条文上は、自己のためにする意思=占有意思と、物の所持=占有状態の発生が要件とされると解される(厳密には学説上争いがある)。

物の所持があっても、他人のためにする意思があると認定されれば占有権は発生しない(代理占有の問題)。

参照条文

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参考文献

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鈴木禄彌『物権法講義』(四訂版)(創文社、1994年)87頁

判例

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  1. 占有回収請求 (最高裁判決 昭和30年07月19日)特別都市計画法14条
    換地予定地の指定と占有権移転の有無
    換地予定地に指定されただけでは、当然にはその土地の占有権の変動移転を生ずるものではない。
  2. 土地引渡並びに損害金請求(最高裁判決 昭和32年02月15日)民法第181条
    会社の代表者として土地を所持する者の占有権の有無
    株式会社の代表取締役が会社の代表者として土地を所持する場合には、右土地の直接占有者は会社自身であつて、代表者は、個人のためにもこれを所持するものと認めるべき特段の事情がないかぎり、個人として占有者たる地位にあるものとはいえない。
  3. 田地所有権確認等請求(最高裁判決 昭和44年10月30日)民法第896条
    占有と相続
    土地を占有していた被相続人が死亡し相続が開始した場合には、特別の事情のないかぎり、被相続人の土地に対する占有は相続人によつて相続される。
  4. 占有権に基づく妨害予防請求事件 (最高裁判決  平成18年02月21日)民法第199条
    道路を一般交通の用に供するために管理している地方公共団体が当該道路を構成する敷地について占有権を有する場合
    地方公共団体が,道路を一般交通の用に供するために管理しており,その管理の内容,態様によれば,社会通念上,当該道路が当該地方公共団体の事実的支配に属するものというべき客観的関係にあると認められる場合には,当該地方公共団体は,道路法上の道路管理権を有するか否かにかかわらず,当該道路を構成する敷地について占有権を有する。

前条:
民法第179条
(混同)
民法
第2編 物権

第2章 占有権

第1節 占有権の取得
次条:
民法第181条
(代理占有)
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