商法第11条
条文
編集(商号の選定)
- 第11条
- 商人(会社及び外国会社を除く。以下この編において同じ。)は、その氏、氏名その他の名称をもってその商号とすることができる。
- 商人は、その商号の登記をすることができる。
改正経緯
編集- 会社法制定前の第16条を継承。
- 本条には登記事項に関する公告義務に関する定めがあったが、「法務局及び地方法務局設置に伴う関係法律の整理等に関する法律」附則第9項に「登記所がすべき公告は、当分の間官報でするものとする。但し、登記事項の公告は、当分の間しない」と規定され死文化しており、会社法制定改正に伴い廃止削除された。
解説
編集商号自由の原則
編集商号自由の限界
編集登記にかかる限界
編集- 使用できる文字
- 同一行政区域での重複の禁止
組織形態・業種にかかる用語の独占
編集不正目的利用の排除
編集参照条文
編集- 第4章 商号
- 会社法 第1編総則 第2章会社の商号
- 商法第7条(小商人)
- 商業登記法第1条の2(定義)
判例
編集- 商号使用禁止等請求(東京瓦斯事件 最高裁判所判決 昭和36年9月29日)旧・商法第21条(現[[会社法第8条])
- 商法第21条の規定により商号使用の禁止を請求することができるとした事例。
- わが国においてとくに市民の生活と関係のある有数の大会社で、世人にあまねく知られている甲会社が本店を移転する計画で建設した新社屋の所在地と同一行政区画内において、甲会社と同一の事業を営むに足りる能力および準備のない乙会社がその商号および目的を甲会社と同一のものに変更し、これを登記したこと、そのため、甲会社は新社屋所在地に本店移転の登記をすることができなくなつたこと、乙会社の裏書のある手形が銀行に呈示されたため、同一商号の甲会社に対し銀行から問合せがあつたこと、その他乙会社が甲会社の商号と同一の商号を使用することについて原判決理由記載の事情があるときは、甲会社は商法第21条の規定により、乙会社に対し、該商号の使用の禁止を請求することができる。
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