法学民事法コンメンタール民事訴訟法

条文

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(補助参加人の訴訟行為)

第45条
  1. 補助参加人は、訴訟について、攻撃又は防御の方法の提出、異議の申立て、上訴の提起、再審の訴えの提起その他一切の訴訟行為をすることができる。ただし、補助参加の時における訴訟の程度に従いすることができないものは、この限りでない。
  2. 補助参加人の訴訟行為は、被参加人の訴訟行為と抵触するときは、その効力を有しない。
  3. 補助参加人は、補助参加について異議があった場合においても、補助参加を許さない裁判が確定するまでの間は、訴訟行為をすることができる。
  4. 補助参加人の訴訟行為は、補助参加を許さない裁判が確定した場合においても、当事者が援用したときは、その効力を有する。
  5. 次に掲げる請求に関する規定の適用については、補助参加人(当事者が前条第1項の異議を述べた場合において補助参加を許す裁判が確定したもの及び当事者が同条第2項の規定により異議を述べることができなくなったものに限る。)を当事者とみなす。
    1. 非電磁的訴訟記録(第91条第1項に規定する非電磁的訴訟記録をいう。)の閲覧若しくは謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又はその複製(第92条第1項において「非電磁的訴訟記録の閲覧等」という。)の請求
    2. 電磁的訴訟記録(第91条の2第1項に規定する電磁的訴訟記録をいう。)の閲覧若しくは複写又はその内容の全部若しくは一部を証明した書面の交付若しくはその内容の全部若しくは一部を証明した電磁的記録の提供(第92条第1項において「電磁的訴訟記録の閲覧等」という。)の請求
    3. 第91条の3に規定する訴訟に関する事項を証明した書面の交付又は当該事項を証明した電磁的記録の提供の請求

改正経緯

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2022年改正において、第5項を新設。

解説

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参照条文

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判例

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  1. 認知請求(最高裁判決 昭和37年01月19日)旧民訴法69条,旧民訴法366条 / 民事訴訟法第45条,民事訴訟法第285条
    補助参加人の控訴申立期間
    補助参加人の控訴申立期間は、被参加人の控訴申立期間に限られる。
  2. 行政処分取消等請求(最高裁判決  昭和40年06月24日)行政事件訴訟特例法8条,旧民訴法62条,民訴法旧69条 / 民事訴訟法第40条,民事訴訟法第45条
    行政処分取消訴訟の補助参加人の法律上の地位。
    行政処分取消訴訟に補助参加した者は、いわゆる共同訴訟的補助参加人と解するのが相当である。
  3. 立替金請求(最高裁判決  昭和45年11月11日) 民法第670条
    民法上の組合の業務執行組合員に対する組合員の任意的訴訟信託の許否
    民法上の組合において、組合規約に基づき、自己の名で組合財産を管理し、対外的業務を執行し、訴訟を追行する権限を与えられた業務執行組合員は、組合財産に関する訴訟につき、組合員から任意的訴訟信託を受けたものであり、自己の名で訴訟を追行することが許される。
  4. 損害賠償請求事件(最高裁判決  昭和63年02月25日)地方自治法242条の2第1項4号,地方自治法242条の2第2項,旧民訴法62条,旧民訴法64条,旧民訴法69条 /,民事訴訟法第40条,民事訴訟法第42条,民事訴訟法第45条
    地方自治法242条の2第1項4号に基づく代位請求訴訟において適法な監査請求手続を経た他の住民が自己の監査請求に係る同条二項所定の期間内にした補助参加の効力
    地方自治法242条の2第1項4号に基づく代位請求訴訟において、右訴訟の対象と同一の財務会計上の行為又は怠る事実を対象とする適法な監査請求手続を経た他の住民が自己の監査請求に係る同条2項所定の期間内にした補助参加には、いわゆる共同訴訟的補助参加の効力を認めることはできない。
  5. 債権者代位権に基づく利益金分配請求事件(最高裁判決  平成1年03月07日)旧民訴法69条,旧民訴法231条,旧民訴法378条,旧民訴法396条 / 民事訴訟法第45条,民事訴訟法第142条,民事訴訟法第297条,民事訴訟法第313条
    補助参加人の上告提起後にされた被参加人の上告の適否
    補助参加人が上告を提起した後に被参加人のした上告は、二重上告として不適法である。

前条:
第44条
(補助参加についての異議等)
民事訴訟法
第1編 総則

第3章 当事者

第3節 訴訟参加
次条:
第46条
(補助参加人に対する裁判の効力)
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