会社法第151条
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条文
編集(株式の質入れの効果)
- 第151条
- 株式会社が次に掲げる行為をした場合には、株式を目的とする質権は、当該行為によって当該株式の株主が受けることのできる金銭等(金銭その他の財産をいう。以下同じ。)について存在する。
- 特別支配株主(第179条第1項に規定する特別支配株主をいう。第154条第3項において同じ。)が株式売渡請求(第179条第2項に規定する株式売渡請求をいう。)により売渡株式(第179条の2第1項第2号に規定する売渡株式をいう。以下この項において同じ。)の取得をした場合には、売渡株式を目的とする質権は、当該取得によって当該売渡株式の株主が受けることのできる金銭について存在する。
改正経緯
編集- 2014年改正にて第2項を新設。
解説
編集- 登録質権者は自らの意思によるものではない、以下の場合において、新たに株主に帰属することとなる株式、新株予約権、配当金などについて無条件に質権が及ぶ。物上代位に関して、多くは本条にて解決されている。
- 第167条第1項の規定による取得請求権付株式の取得
- 取得請求権付株式の権利を株主が行使し、質権の目的である株式の株主が新たに取得した株式。
- 第170条第1項の規定による取得条項付株式の取得
- 取得条項付株式の権利を会社が行使し、質権株式の株主が新たに取得することとなった株式。
- 第173条第1項の規定による第171条第1項に規定する全部取得条項付種類株式の取得
- 全部取得条項付種類株式について株主総会が決議し、質権の目的である株式の株主が新たに取得することとなった株式。
- 株式の併合
- 質権の対象となる株式が併合(第180条)された場合、併合後の株式。
- 株式の分割
- 質権の対象となる株式が分割(第183条)された場合、分割後の株式。
- 第185条に規定する株式無償割当て
- 質権の対象となる株式に無償割当てがあった場合、割り当てられた株式。
- 第277条に規定する新株予約権無償割当て
- 質権の対象となる株式に新株予約権無償割当てがあった場合、割り当てられた新株予約権。
- 剰余金の配当
- 剰余金が配当された場合、配当された剰余金。なお、一般には配当剰余金は質権が担保する負債の返済に充当される(第154条)。
- 残余財産の分配
- 残余財産の分配された場合、分配された残余財産。なお、一般には分配残余財産は質権が担保する負債の返済に充当される(第154条)。
- 組織変更
- 会社が組織変更した時に、組織変更前株式に対応して発行された組織変更後会社の持分(第744条第1項第5号)。
- 合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)
- 会社が合併した時に、合併前株式に対応して発行された合併後会社の株式。
- 株式交換
- 株式交換(第782条)により取得した株式。
- 株式移転
- 株式移転(第803条)により取得した株式。
- 株式の取得(第1号から第3号までに掲げる行為を除く。)
関連条文
編集判例
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