条文

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(残余財産の国庫への帰属)

第959条
前条の規定により処分されなかった相続財産は、国庫に帰属する。この場合においては、第956条第2項の規定を準用する。

解説

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無主の相続財産の国庫帰属を定めた規定である(明治民法第1059条由来)。国庫帰属した場合も、相続人が現れたときと同様、相続財産法人が消滅するため、民法第956条第2項の措置がとられることが必要となる。
国庫帰属の法的性質や、国庫帰属の時期については、学説上、議論がある。

参照条文

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参考文献

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  • 『民法(9)相続(第4版増補版)』(有斐閣双書)(有斐閣、2000年)175頁-186頁(久貴忠彦執筆部分)
  • 『民法Ⅴ(第2版補訂版)』(Sシリーズ)(有斐閣、2000年)172頁-174頁(伊藤昌司執筆部分)

参考

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  1. 明治民法において、本条には扶養の程度・方法に関する以下の規定があった。大幅に改変の上、民法第879条に継承された。
    1. 扶養ノ義務ハ扶養ヲ受クヘキ者カ自己ノ資産又ハ労務ニ依リテ生活ヲ為スコト能ハサルトキニノミ存在ス自己ノ資産ニ依リテ教育ヲ受クルコト能ハサルトキ亦同シ
    2. 兄弟姉妹間ニ在リテハ扶養ノ義務ハ扶養ヲ受クル必要カ之ヲ受クヘキ者ノ過失ニ因ラスシテ生シタルトキニノミ存在ス但扶養義務者カ戸主ナルトキハ此限ニ在ラス
  2. 明治民法第1059条
    1. 前条ノ期間内ニ相続人タル権利ヲ主張スル者ナキトキハ相続財産ハ国庫ニ帰属ス此場合ニ於テハ第千五十六条第二項ノ規定ヲ準用ス
    2. 相続債権者及ヒ受遺者ハ国庫ニ対シテ其権利ヲ行フコトヲ得ス

前条:
民法第958条の2
(特別縁故者に対する相続財産の分与)
民法
第5編 相続
第6章 相続人の不存在
次条:
民法第960条
遺言の方式)
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