刑事訴訟法第400条
条文
編集(破棄差戻移送・自判)
解説
編集参照条文
編集判例
編集- 猥褻文書販売(チャタレー事件 最高裁判決昭和32年3月13日刑集11巻3号997頁)刑法175条, 刑法38条1項,憲法21条,憲法76条3項,出版法(明治26年法律15号)27条
- 刑訴法第400条但書に違反しない一事例。
- 本件第一審判決がその判示のごとき理由で被告人に無罪の言渡をしても控訴裁判所において「右判決は法令の解釈を誤りひいては事実を誤認したものとして」これを破棄し、自ら何ら事実の取調をすることなく、訴訟記録及び第一審裁判所で取り調べた証拠のみによつて、直ちに被告事件について、犯罪事実を認定し有罪の判決をしたからといつて、必ずしも刑訴第400条但書の許さないところではない。
- 猥褻文書販売、同所持(悪徳の栄え事件 最高裁判決 昭和44年10月15日)刑法175条,憲法21条,憲法23条
- 法律判断で無罪を言い渡した第一審判決を事実の取調をすることなく破棄し控訴裁判所がみずから有罪の判決をすることと刑訴法400条但書
- 第一審裁判所が法律判断の対象となる事実を認定し、法律判断だけで無罪を言い渡した場合には、控訴裁判所は、改めて事実の取調をすることなく、刑訴法400条但書によつて、みずから有罪の判決をすることができる。
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