法学民事法民法コンメンタール民法第5編 相続 (コンメンタール民法)

条文編集

法定相続分

第900条
同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。
  1. 子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各2分の1とする。
  2. 配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、3分の2とし、直系尊属の相続分は、3分の1とする。
  3. 配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、4分の3とし、兄弟姉妹の相続分は、4分の1とする。
  4. 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の2分の1とする。

改正経緯編集

2013年(平成25年)12月4日、「民法の一部を改正する法律」が成立し、第4号但し書きの前半部「、嫡出でない子の相続分は、嫡出である子の相続分の2分の1とし」は削除された[1]
これは、当該規定がが、憲法14条の定める「法の下の平等」に反しないかが長年論争されてきており、最高裁はこの規定について、子供は婚外子かどうかを選ぶことはできず、それによって子供が差別されるようなことはあってはならないとして2013年9月4日に違憲判決を下したものをうけたものである。

解説編集

法定相続分についての規定である。同順位における均分原則(明治民法第1004条を継承)を定める。表にすると以下の通りとなる。
法定相続分
相続順位 血縁相続人 血縁相続人の相続分 配偶者の相続分
第一位    
第二位 直系尊属    
第三位 兄弟姉妹    

関連条文編集

判例編集

  • 非嫡出子法定相続差別事件(最高裁判決 平成7年7月5日 旧判例)
  • 預託金返還請求事件(最高裁判決 平成17年9月8日)- 民法第88条2項,民法第89条2項,民法第427条民法第601条民法第896条民法第898条民法第899条民法第907条民法第909条
    共同相続に係る不動産から生ずる賃料債権の帰属と後にされた遺産分割の効力
    相続開始から遺産分割までの間に共同相続に係る不動産から生ずる金銭債権たる賃料債権は,各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得し,その帰属は,後にされた遺産分割の影響を受けない。
  • 遺産分割審判に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件(最高裁判決 平成25年9月4日)
    民法900条4号ただし書前段の規定と憲法14条1項
    民法900条4号ただし書前段の規定は,遅くとも平成13年7月当時において,憲法14条1項に違反していた。
    民法900条4号ただし書前段の規定を違憲とする最高裁判所の判断が他の相続における上記規定を前提とした法律関係に及ぼす影響
    民法900条4号ただし書前段の規定が遅くとも平成13年7月当時において憲法14条1項に違反していたとする最高裁判所の判断は,上記当時から同判断時までの間に開始された他の相続につき,同号ただし書前段の規定を前提としてされた遺産の分割の審判その他の裁判,遺産の分割の協議その他の合意等により確定的なものとなった法律関係に影響を及ぼすものではない。

参考編集

明治民法において、本条には後見に関する以下の規定があったが、民法第838条に継承された。

後見ハ左ノ場合ニ於テ開始ス
  1. 未成年者ニ対シテ親権ヲ行フ者ナキトキ又ハ親権ヲ行フ者カ管理権ヲ有セサルトキ
  2. 禁治産ノ宣告アリタルトキ

注釈編集

  1. ^ 法務省 : 民法の一部が改正されました

前条:
民法第899条の2
(共同相続における権利の承継の対抗要件)
民法
第5編 相続

第3章 相続の効力

第2節 相続分
次条:
民法第901条
(代襲相続人の相続分)


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