民法第909条
条文編集
(遺産の分割の効力)
- 第909条
- 遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者の権利を害することはできない。
解説編集
遺産分割の効力(遡及効)とその例外について規定している。
判例は、分割により不動産を取得した者に登記を要求し遡及効を制限している。
参照条文編集
判例編集
- 第三者異議(最高裁判決 昭和42年01月20日)
- 相続人は、相続の放棄をした場合には相続開始時にさかのぼつて相続開始がなかつたと同じ地位に立ち、当該相続放棄の効力は、登記等の有無を問わず、何人に対してもその効力を生ずべきものと解すべきである。
- 持分更正登記手続承諾請求(最高裁判決 昭和46年01月26日)民法第177条
- 相続財産中の不動産につき、遺産分割により権利を取得した相続人は、登記を経なければ、当該不動産につき分割前に権利を取得した第三者に対し、分割後に法定相続分をこえる権利の取得を対抗することができない。
- 土地所有権移転登記抹消登記手続(最高裁判決 平成2年09月27日)
- 預託金返還請求事件(最高裁判決 平成17年09月08日)民法第88条2項,民法第89条2項,民法第427条,民法第601条,民法第896条,民法第898条,民法第899条,民法第900条,民法第907条
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