民法第876条の8
条文
編集(補助監督人)
- 第876条の8
解説
編集補助の公正性を担保するため、後見に対する後見監督人同様、家庭裁判所は補助監督人を選任できる。
以下規準のあてはめ。
- 第644条(受任者の注意義務)
- 「補助監督人」は、「補助監督」の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、「補助監督」事務を処理する義務を負う。
- 第654条(委任の終了後の処分)
- 「補助監督」が終了した場合において、急迫の事情があるときは、「補助監督人」又はその相続人若しくは法定代理人は、「被補助人」又はその相続人若しくは法定代理人が「補助監督」事務を処理することができるに至るまで、必要な処分をしなければならない。
- 第655条(委任の終了の対抗要件)
- 「補助監督」の終了事由は、これを相手方に通知したとき、又は相手方がこれを知っていたときでなければ、これをもってその相手方に対抗することができない。
- 第843条(成年後見人の選任)第4項
- 「補助監督人」を選任するには、「被補助人」の心身の状態並びに生活及び財産の状況、「補助監督人」となる者の職業及び経歴並びに「被補助人」との利害関係の有無(「補助監督人」となる者が法人であるときは、その事業の種類及び内容並びにその法人及びその代表者と「被補助人」との利害関係の有無)、「被補助人」の意見その他一切の事情を考慮しなければならない。
- 第844条(後見人の辞任)
- 「補助監督人」は、正当な事由があるときは、家庭裁判所の許可を得て、その任務を辞することができる。
- 第846条(後見人の解任)
- 「補助監督人」に不正な行為、著しい不行跡その他「補助監督」の任務に適しない事由があるときは、家庭裁判所は、「補助人」、「被補助人」若しくはその親族若しくは検察官の請求により又は職権で、これを解任することができる。
- 第847条(後見人の欠格事由)
- 次に掲げる者は、「補助監督人」となることができない。
- 未成年者
- 家庭裁判所で免ぜられた法定代理人、「後見人」、保佐人又は補助人
- 破産者
- 「被補助人」に対して訴訟をし、又はした者並びにその配偶者及び直系血族
- 行方の知れない者
- 次に掲げる者は、「補助監督人」となることができない。
- 第850条(後見監督人の欠格事由)
- 「補助人」の配偶者、直系血族及び兄弟姉妹は、「補助監督人」となることができない。
- 第851条(後見監督人の職務)
- 「補助監督人」の職務は、次のとおりとする。
- 「補助人」の事務を監督すること。
- 「補助人」が欠けた場合に、遅滞なくその選任を家庭裁判所に請求すること。
- 急迫の事情がある場合に、必要な処分をすること。
- 「補助人」又はその代表する者と「被補助人」との利益が相反する行為について「被補助人」を代表すること。
- 「補助監督人」の職務は、次のとおりとする。
- 第859条の2(成年後見人が数人ある場合の権限の行使等)
- 「補助監督人」が数人あるときは、家庭裁判所は、職権で、数人の「補助監督人」が、共同して又は事務を分掌して、その権限を行使すべきことを定めることができる。
- 家庭裁判所は、職権で、前項の規定による定めを取り消すことができる。
- 「補助監督人」が数人あるときは、第三者の意思表示は、その一人に対してすれば足りる。
- 第859条の3(成年被後見人の居住用不動産の処分についての許可)
- 「補助監督人」は、「被補助人」に代わって、その居住の用に供する建物又はその敷地について、売却、賃貸、賃貸借の解除又は抵当権の設定その他これらに準ずる処分をするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。
- 第861条(支出金額の予定及び後見の事務の費用)第2項
- 「補助監督人」が「補助監督」の事務を行うために必要な費用は、「被補助人」の財産の中から支弁する。
- 第862条(後見人の報酬)
- 家庭裁判所は、「補助監督人」及び「被補助人」の資力その他の事情によって、「被補助人」の財産の中から、相当な報酬を後見人に与えることができる。
参照条文
編集- 民法第876条の3(保佐監督人)
判例
編集
|
|